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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

DAD AX24

スタジオ・エリアーナの概要についてのレポートは書き終えたので、今度は僕の本拠地、ここ Studio CMpunch の機材のことを少しずつ書いていきます。

今から1年くらい前までは、自分の機材についての不満は特にありませんでした。 しかしながら、エリアーナの機材選定を全て任されいろいろとリサーチしていった中で、まだまだ世界中に素晴らしい機材があるとわかったことや、昨年秋に起きたある出来事がきっかけで、まずはそれまで愛用していたR社の機材を今後使うのは止めることにしました。
さらに昨年末には Avid から Pro Tools HDX システムがリリースされ、HD Accel から HDX へ移行すればそれまで使っていた拡張シャーシも必要なくなることが判明し、R社の機材だけでなくほぼ全ての機材を入れ替えよう、という決断をしたのでした。

そんなわけで、ハードウェアからモニター・スピーカー、さらにはケーブル類の全てを入れ替えていくのですが、新しい機材群の一番の目玉であるオーディオ・インターフェース DAD AX24 をまずは紹介します。

7月

エリアーナ始動

スタジオ・エリアーナ

6月

ピアノ録り その2

5月

ピアノ録り その1

4月

モンマルトル、愛の夜。

Maag Audio EQ4

3月

Altiverb 7

The Greatest Love of All

2月

山中湖にて

名盤再び

DAD とは Digital Audio Denmark の略、文字通りデンマークにあるメーカー NTP Technology の中のブランドです。
これを導入するまでは、Digidesign 192 I/O をインターフェースとして使い、さらにR社の DA コンバーターを通した音を最終的なサウンドとしてレコーダーに録音していました。 今回の機材入れ替えに際してのコンセプトとして、新しい機材に入れ替えるというだけではなく、省スペース化というねらいもあり、優秀なインターフェースを導入すれば DA コンバーターは必要ではなくなり、拡張シャーシもなくなれば2つあったラックは1つにできるなぁ、と思ったのでした。
Pro Tools 互換インターフェースとしては Apogee や Prisim Sound のものが知られていますが、既に広まっているものより新しいものにしたいなぁ、とリサーチしていったところ、この DAD に出会ったのです。

本来この AX24 はカスタマイズできる AD or DA (もしくは両方) コンバーターで、カスタマイズの一つとして Pro Toolos 互換の8ch AD/DA コンバーターがあります。 さらにマイク・プリアンプも搭載した一体型インターフェースもあり、主にヨーロッパのクラシック系の録音で急速に広まっています。 扉写真は左半分、下の写真がその全景ですが、見ての通りゴールドのフロント・パネルはかなりインパクトがありますね。
このワン・アンド・オンリーな外観にノックアウトされ、さらに Abbey Road スタジオが4台の AX24 を導入した、とのニュースを発見してからは、もうこれをうちでも使おうと決めていました(^_^;)

しかしながら、日本の代理店が今年になってから撤退し、DAD 自体も日本へのマーケティングに熱心ではないのか、メールで質問しても返事がなかなか返ってきません。 結局エリアーナの一部の機材と同じく、アメリカの機材屋さん Vintage King から購入したのですが、注文から1ヶ月以上経った5月にようやく届いたのでした。

高級な機材を見た目だけで選ぶのもどうかと思いますが(^_^;)、リサーチから約半年、発注からは1ヶ月以上待った甲斐もある、実に素晴らしいサウンドを出してくれます。 何をもって良い音なのか、文章で説明するのはすごく難しいことですが、簡単に言うと分解能が半端なく高く、また音のステージが一回り大きいです。 僕らエンジニアが理想として求める音のリアルさに加え、美しさも感じられます。
同じタイミングで届いた Wagnus の電源ケーブルやライン・ケーブルとの相乗効果もあり、今まで聴いたことのないサウンドです。 具体的に書くと、限りなくナチュラルな上に、ローエンドはうっすらと膨らみ、ハイエンドはほんの少し優しく抑えられ、今時のサウンドでありながら耳に痛くはなりません。 AX24 を使ってミックス・マスタリングをすれば、CD になった時にはどのような環境下で聴いてもこの素晴らしいサウンドが継承されるのです。

5月以降のお仕事で、この AX 24 はさっそく大活躍、クライアントさんからの評判も上々です。 何より、これを使って作業している、という実感だけでたまらなく楽しく、いつまでも仕事をしてしまいます♪