★ welcome to this page daisy <kuzumaki.net

このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

謹賀新年

2013年になりました。
新年明けましておめでとうございます。

元旦と2日こそ少し暖かくなったものの、年末からここ東京も一段と寒くなり、風邪やウィルスが猛威をふるっているようですね。
僕は年末に風邪をひきましたが一日で治し、今は至って元気、外出時も上着を着ません (^_^;)

昨年は機材の大幅な入れ替え、そして Studio ALIENA への参加など大きな動きがあり、印象的な一年でした。
一年がかりの機材の入れ替えはまだ全て終わってなく、年末に Wagnus からライン・ケーブルが12本ほど届き、これで Studio CMpunch の Pro Tools 周りはほぼ全て Wagnus のライン・ケーブル&電源ケーブルになりました。 さっそく年明け恒例の機材クリーニングの際に新しいケーブルに替えて、エージングをしています。
残りはレコーディング用のマイク・ケーブル3本、電源タップ、そして無垢工房に製作をお願いしているスピーカー・スタンドです。 これらは年度末辺りまでに出来る予定ですが、さらにその頃 200V への工事をするかもしれません。
その他出張用のケーブル類と電源タップなど、まだまだ入れ替えは続きます。

プレイバック 2012 - 3

プレイバック 2012 - 2

プレイバック 2012 - 1

Pastoral Tone

12月

Ladies & Pianoman

クラシック系の録音3つ

11月

You and Me

ミックス・テクニック99・セミナー開催!

10月

新しいモニター・スピーカー KEF R300

16枚目

9月

ELECTRICITIZ 「Orange Metallique」

ロンドン五輪を観て

レコーディングとマスタリングの近況報告は次の日記に書くとして、年明け最初の日記なので今年の目標などを書いてみることにします。

今年は珍しく、早くも9月頃まで毎月レコーディングの予定が入っています。 昨年から何度も書いているように、ようやく自分の理想の音を形にするスキルと機材類が揃ってきたので、みなさんの期待に完璧に応えられるよう頑張りたいと思います。

マスタリングはここ数年は MS マスタリング、常に研究と試行錯誤を重ねながら自分なりに進化していってるつもりですが、今年は年度末までにさらに一歩踏み込んでマスタリングの完成形と言える方法を編み出したいと思っています。

そして、これはここ数年ずっと思い描いていたことですが、自分のレーベルみたいなものが出来たら良いなあ、と思っています。
営利組織としての自分のレーベルを立ち上げるのはたいへんなので、その一歩手前、僕がレコーディングやマスタリングに関わったものを一人でも多くの人に届けられるような仕組みを作りたいのです。

昨年から始まった宮地楽器でのミックス・セミナーは今年も続きます。 これに関しても単発の企画ではなく、長く続くような形を作っていきたいと思います。

3冊で止まってしまった本の制作、今年は4冊目を作れることになったら良いなぁ、などとも思っています。

その他、なかなか始められずにいる Twitter や Facebook も、別に頑なに拒んでいるわけではないので、少しずつ始めてみようかな、さらになんといってもここしばらくのんびり更新になってしまっているこの日記の更新ペースをもう少し元に戻したいと思っています (^_^;)

まとめると本業であるレコーディングとミックスはもちろん、それ以外のことも今まで以上に手を広げていきたいのです。

その背景には、音楽に対する深い愛情はもちろん社会、そして自分が所属する音楽業界の現状を少しでも良いものにしたい、という思いがあります。
ここ数年、某地域密着型大人数女性アイドル・チームへの苦言を書いてきました。 その音楽 (と言えるような曲でもないですが) や売り方も大嫌いですが、それ以上に僕が危惧しているのは、彼女たちを成功したビジネス・モデルとして認めてしまっている音楽業界の愚かさです。 CD シングルを 100万枚以上売っているようですが、僕はほとんどの曲を知らないし、聴いても覚えられません。 曲やパフォーマンスの出来によって売り上げが変わるわけでもなさそうです。 数十年後に「2012年はこんな曲がヒットしていた」として語られるとしたらゾッとしてしまいます。
短期的な展望としては内容はともかく CD が売れれば関係者は潤い、業界にとっても悪くないのかもしれません。 しかし、彼女たちの曲を聴いて未来の音楽家が育つでしょうか? 学芸会レベルの楽器演奏に刺激されて、未来のスーパー・ギタリストが育つでしょうか?

もっとも、将来に対する危惧はここ最近に始まったことではありません。 90年代辺りからの某プロデューサーさんが活躍しだした頃から (二人いますが)、日本の音楽業界はきわめてレベルの低いエンターテインメントになってしまいました。 パズルを組み合わせるようにして大量生産された曲たち、ダンスを際立たせるためのバックグラウンドになってしまった曲たち、「頑張ろう」「翼広げて」「永遠に変わらない」子どもの作文のような陳腐な歌詞、良い音楽を作ろう、それを一人でも多くの人に届けよう、そしてその中からさらに良い音楽を作る人を育てよう、ということをしてこなかったつけを僕たちはこれから味わうことになると思います。

その流れの中に身を置きたくないのです。
ただ悪口を言ったり嘆くだけでなく、なんとかしたいのです。

スポーツの世界では、あるゆるジャンルで各世代が試行錯誤し、国をも巻き込んでそのスポーツの発展のみにとどまらず地域活性化さえも実現しています。 なぜそれを音楽では出来ないのでしょうか。 僕が知る限り、素晴らしいミュージシャンはたくさんいるのに … 。

新年早々とりとめのない文章になってしまってすみません (>_<)

キリがないのでこの辺で締めますが、レコーディングや音楽制作はチーム・ワークです。 もし僕の想いに少しでも賛同し「何か一緒にやろうよ」などと思ってくれた方がいたら、ぜひ声を掛けてほしいな、と思います。

全ての世界と人々に、同じように愛と癒しが与えられますように。

本年も、どうかよろしくお願い致します♪