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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

THE CLUB JAZZ DIVA

若干紹介が遅れてしまいましたが、シンガー 青木カレンさんのベスト・アルバム「THE CLUB JAZZ DIVA」がランブリング・レコーズからリリースされています。

青木カレン

心の癒しとなるメッセージを唱い続ける、今最も美しいディーバ

http://www.rambling.ne.jp/artist/karen/information.html

このアルバムには今までリリースした4枚のアルバムからセレクトされた11曲と未発表の新曲3曲からなります。
デビュー盤「Tokyo Jz Trippin'」からはオープニング曲「Lullaby of Birdland」、そしてラス前曲「Dindi」を収録、このアルバムは僕が関わる前なので若干質感が違うのですが、この2曲が入ったことによってサウンドの幅が拡がったと思います。 そしてランブリング・レコーズに移籍してからのアルバム「KAREN」「SHINING」から「Englishman in New York」「Love for Sale」「Shining」「Light My Fire」「Smells Like Teen Spirit」「Wonderful Sound」「Last Nine Days」「La Isla Bonita」「Devil May Care」、これらの曲は大阪でミックスまで行った「Love for Sale」を除いてすべて僕がミックスしています。 そして新曲は「Crazy He Calls Me」「Blue Flower」「Take the A Train」、この3曲には残念ながら関わることはできませんでしたが、カレンさんの新境地、といった感じのサウンドです。

カレンさんの制作スタイルは1曲ごとにフューチャリング・アーチストを決めアレンジとオケ録りまでは任せてしまう、という感じなので、今回のベスト盤もそのフューチャリング・アーチストがダブらないような選曲になっているのだと思います。 この他にもカレンさんのオリジナル曲で僕が大好きな「Take My Heart」や、ギタリスト田辺充邦さんとの一発録りの曲なども素晴らしいのですが、曲数のバランス的にはちょうど良いのではないかと思います。

puff up 第3弾

6月

ルネッサンス

2冊目の本が出ます♪

プリーザーズ

puff up 第2弾

雨上がりの夜空に …

教本2点

5月

英国気質の本質

めがねロッカーの逆襲 !!

Stand Alone

主催レコーディング

新年度

puff up レーベル

曲目を見ておわかりのように、いわゆるジャズのスタンダードだけではなく、スティングやニルヴァーナ、そしてマドンナの曲なども積極的にカバー、クラブ・ジャズのテイストを加えカレンさんが歌えばそれがオンリー・ワンなカレン・ワールドです。

僕はアルバム「SHINING」から、つまりカレンさんがランブリング・レコーズに移籍してから、光栄なことに制作チームの一員に加えていただきました。 半数近くの曲の歌録り、ほぼすべての曲のミックス、そしてマスタリングを手がけています。 1曲ごとにカラーが違うだけでなく制作方法も違っていたりしますが、カレンさんやランブリングのスタッフ、そして制作チームのメンバーと試行錯誤しながら作っていったことを思い出します。

どの曲にも思い入れがあるのですが、中でも僕がこの中で好きなのは quasimode をフューチャーした「Last Nine Days」と Shima&Shikou DUO をフューチャーした「Devil May Care」です。 「Last Nine Days」はアンビエンス・マイクを積極的に使ってもらえたのでかなりトラック数が多いのですが、僕がこだわる奥行き感などかなり満足のいくミックスができました。 そして「Devil May Care」、これはなんとスタジオではなく、大田区池上にある制作チームのNさんの会社 NAF の楽器倉庫で行われたのです。 この伝説のセッションに僕は立ち会ってないのでその様子がわからないのですが、エレピはともかくトランペットやカレンさんの歌をいったいどうやって録ったのでしょうか(笑)。 カレンさんの歌で使ったのはノイマンや AKG などではなく Sure SM 58 、しかも若干オーバー・レベルで歪んでいます(^_^;) 当時はまだ低予算だったのでこういうことになったのですが、この独特の質感、そしてカレンさんと Shima&Shikou DUO のハングリー精神のようなすさまじい熱気がこの曲からは感じられます。 ゴージャスなこのベスト盤の中でもこの「Devil May Care」は異彩を放ち、場合によってはダントツでこの曲が好きだ、という人もいるかもしれません。
それからわずか1年半後に新曲3曲が録られているのですが、素晴らしいスタジオを使い、生演奏だけでなくループ素材なども使っているのでまさに新境地、ここに至るまでの過程を思い出すと感慨深いです。

そして今回のベスト盤、マスタリングをすべてやり直しています。 なのでそれぞれのアルバムの音とは微妙に変わっていますが、僕が最近こだわっている MS マスタリングによってカレン・ワールドがさらに魅力的になっていると思います。 さらに、レンタルではなくセル盤のみ最近話題の高素材CD、HQCD 仕様になっています。



ぜひ聴いてください!