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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

The World of DALALA

今月もランブリング・レコーズさんから素敵な新譜がリリースされます。 DJ MOTIVE 「The World of DALALA」、僕がマスタリングをしています。

DJ MOTIVE

スタイリッシュな飛行機でお馴染みスターフライヤー今月の機内音楽に決定!

http://dj-motive.jp/

ランブリング・レコーズ

一ジャンルにとどまらない、ハイブリッドな作品の数々をリリース

http://www.rambling.ne.jp/html/

DJ MOTIVE 君は岐阜在住、東海地区を拠点に活動しています。 そしてこのアルバム、実は一度マスタリングしたものの MOTIVE 君もレーベルもいまひとつ納得がいかず再度マスタリングを、ということで依頼が来ました。 実はこういう話はよくあるのですが、お仕事を受ける立場としては光栄ではあるもののそれなりのプレッシャーもかかります。 というわけで一度マスタリングをしたファイルとマスタリング前のミックス済みのファイルと両方をもらって検討した結果、マスタリングしたファイルから作業することにしてその音や波形を見ると、足りない何かはすぐにわかりました。 それは僕が得意とするところの奥行き感、そしてドラマ性です。 マスタリングとは、ただ音圧を上げるだけではいけないのです。 アーチストさんが魂を込めて作った曲たちの魅力をより伝えやすくし、足りないところがもしあればそれを補ってあげる、これがマスタリングだと思うのです。 イントロが静かに始まって、やがてテーマが現れ、中盤にクライマックスがある、こういったアーチストが作ったドラマの流れがせっかくあるのに、元のマスタリングではイントロですでにある程度のピークを感じてしまいました。 なのでちょっとした作業を加え、イントロはあくまで静かに、しかし音量を下げてもきちんと聴こえるだけの音圧を作り自然な流れへと戻していく、このような作業を各曲でやっていきました。 プラグインのコンプと EQ だけでマスタリングをすると、元のミックスにあったダイナミクスやドラマ性を圧縮してしまうことがあります。 そこで、もう少しいろいろなアウトボードやプラグインを使うことによって、少しも圧縮せずに、しかし元のミックスよりはずっと音圧を感じつつ、さらに奥行き感を加え美しく仕上げる、これが僕のマスタリングのテーマなのですが、詳しくは「マスタリングの全知識」を読んでください(^_^;)

8月

中世バロック・サウンドと英国ロックの融合

新しいプラグイン

Rhythmatrix

合宿レコーディング

〜私は命をうたいたい〜

7月

ダンスは止まらない

Super Rare Trax

THE CLUB JAZZ DIVA

puff up 第3弾

6月

ルネッサンス

2冊目の本が出ます♪

プリーザーズ

先月リリースされた Rhythmatrix もそうでしたが、ランブリング・レコーズさんの作品は僕のマスタリングとひじょうに相性が良いようで、今回の MOTIVE 君のアルバムも方向性が決まってからは曲ごとに悩むこともなく、すんなりと仕上がりました。

この「The World of DALALA」、電子ブックという形でちょっとした物語が付いてきます。 というより、このアルバムは MOTIVE 君が作った物語のサウンドトラックなのです。 詳しいことは MOTIVE 君のサイトに載っています、と言いたいところですが詳しくは載っていません。 作品についての過剰な説明は必要なく、聴いたり読んだりした人が想像すれば良いのです。 というような文がブログに書いてあるわけですが、僕はまさにその通りだと思います。 そう、大事なのは想像する力であり、それが創造を生むのです。 自由な表現に最大限こだわるアーチストがいて、それをサポートする人が何人か加わる、このチームワークがうまくいった時に、素敵な作品が誕生するのだと思います。 この「The World of DALALA」、全15曲どれもが素晴らしい作品で、マスタリングもバッチリうまくいって間違いなく今年の僕の代表作の1枚になるでしょう。 僕はこの作品が大好きで、マスタリングを終えた次の日からヘビー・ローテーションで聴いています。

マスタリングは5月に行いました。 写真左が MOTIVE 君、岐阜から来てくれました。 そして写真右はレーベルのFさん、ちょうど僕のミックス本が出版された時期なので、二人して僕の本の宣伝をしてくれています(^_^;)